女性は自覚症状が少なく、放置して子宮の病気になることも

近年流行している性病の大きな特徴は、「症状が現れにくい」ということです。例えば、性病の代表格であり、感染者数が増加しているクラミジアは、男性の場合は比較的初期からハッキリと症状が現われますが、それでも20%前後は無症状で、女性になると80%以上は自覚症状はありません。

クラミジアに加えて、HIVやB・C型肝炎など、初期には症状が全く現れず、悪化するまで感染の有無が判断できないケースが増えています。

さらに、従来は比較的症状が目立った性病全体が、症状が出にくくなっています。これを「無症候化」といいます。

特に女性の場合にこの傾向が強く、男性は排尿時に激痛に悩まされることが多い淋病も、感染している女性の80%は無症候感染とされています。

症状が現れないからといって、自然に治るということはありません。例えば、クラミジアに感染した女性が無症状であるために感染に気づかないまま放置していると、子宮内膜炎や卵管炎、子宮外妊娠、不妊、早産・流産の原因になることがあります。

性病 初期症状と無症状の割合
クラミジア 女性の80%以上、男性の20%は無症状。男性の場合、排尿時の痛みと膿が特徴です。
性器ヘルペス 男女ともに、性器に水疱と電気が走るような痛みが現れ、その後、潰瘍になります。
淋病 女性の80%は無症状で、おりものの量が増加します。男性では排尿時に痛みやかゆみが現れるとともに、膿が出ます。
尖形コンジローム 性器や肛門周辺部に大小様々なブツブツが現れます。
梅毒 足の付け根にしこりを感じます。
HIV 無症状のことが多く、人によっては風邪のような症状(全身の倦怠感、微熱、体重減少、下痢等)が現れます。

感染に気がつかないということは、自分が知らない間にパートナーに病気を移してしまう可能性があるということでもあります。クラミジア等の複数の性病にかかっていると、そうでない場合に比べて、HIVに感染するリスクが3~4倍も高くなってしまいます。

また症状が出て「性病かもしれない…!?」と思い当たる理由があったとしても、今度は「やっぱり、医者に見せるのは恥ずかしい!」と、薬局で薬を購入して素人療法を行った結果、逆に症状を悪化させてしまうこともあります。

性病に限らず、早期発見・早期治療は病気と向かい合う際の基本的な方針です。コンドームを使わない、あるいは性病のリスクを高めるセックスをしている人は定期的に検査を受けるようにして、症状があれば医療機関を速やかに受診するようにしましょう。

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