HIVに感染する20~30代の女性が増えています

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「エイズは風俗で遊んでいる人、不特定多数の相手とセックスをする人、同性愛者がなる病気」と思い込んでいる人が多いようです。しかし、若い世代の感染経路の第1位は異性間のセックスで、しかもHIVに感染した女性の8割は、パートナーが1人だけだったという統計があります。

「私は彼一人としか付き合っていないから大丈夫」と思っても、その1人とセックスするということは、その彼がこれまでセックスをしたすべての人と同様のかかわりを持つということになります。

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)そのものの感染力は弱く、コンドームなしの1回のセックスで感染するリスクは1%未満となっています。それでも毎年1,500人以上の新規感染者とエイズ発症者がいるわけですから、油断は絶対に禁物です。

新規感染者の推移

HIVにもっとも感染しやすいのが血液からです。アナルセックスが危険な行為とされるのは、肛門の粘膜は傷がつきやすいため、ペニスの刺激で切れて出血を起してしまい、HIVをはじめとする多くの性病の病原体に感染するリスクが高まるためです。

HIVの感染率は、クラミジア梅毒などに感染していると大幅に上昇します。これらの性感染症にかかっていると、その影響で性器局所が荒れるため、傷口から病原体が浸入しやすくなるためです。もし、感染症による潰瘍ができているような場合には、感染のリスクは20倍にもなると言われています。

HIVに感染してしまうと、ウイルスなどの侵入から体を防御している免疫機能が徐々に破壊されていき、5~10年後には免疫機能がほとんど失われてしまいます。そして、健康時には抑えられていた菌やウイルスが暴れ出し、重篤な肺炎や髄膜炎、脳症、腫瘍といった「日和見感染(ひよりみかんせん)」を発症します。この状態が、エイズ(後天性免疫不全症候群)です。

治療法の進歩が目覚ましい今日では、例えHIVに感染してもエイズを発症する前ならば、複数の抗HIV薬を同時に服用する「多剤併用療法(HAART)」という治療法で、失われた免疫力を回復させることができます。この治療法により、多くの人が普通に近い生活を送ることが可能になっています。

しかし、多剤併用療法でも一度感染したHIVを完全に排除することはできません。薬を飲むの止めると薬剤耐性(=薬が効かない)を持ったHIVが出現する恐れがあり、治療法がなくなってしまいます。したがって、HIV感染症の患者さんは生涯にわたって薬を飲み続ける必要があります。

エイズは、信頼しているパートナーから移されたり、逆に移してしまったりするだけに、感染が分かったときの心の傷は大きいものです。感染を防ぐためにもコンドームの使用によるセーフセックスを心掛けましょう。

なお、エイズの母子感染率は約30%といわれ、そのルートは、①子宮内で感染、②分娩時の産道感染、③産後の母乳感染、の3つがあげられます。なかでも、母体の血液が胎児側に流入しやすくなる妊娠35週目以降から、分娩時が高リスクとなっています。

ただし、厚生労働省エイズ動向委員会のデータ(2013年)によると新規HIV感染者(1,106人)に占める母子感染者の割合は、0.1%となっており、近年は減少傾向にあります。

HIV感染の初期症状は、頭痛や微熱、のどの痛みといった軽いかぜ程度のものですので、自分では気づかないケースがほとんどです。結婚を控えている方は、ご自身のため、大切なパートナーのため、そして将来生まれてくる赤ちゃんのためにも、HIVの検査を受けるようにしましょう!

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